BLOG
ケミストブログ

漢方相談に行って来ました。

Sさんは、私の顔を見た瞬間言ってくれました。

「おつらかったですね」と。

 

事前の問診票で、ある程度の症状はお伝えしてあったのですが、その一言は、私の心に響きました。

ああ、分かってもらえた・・と。

 

病院に行って検査をしても悪い数値は出て来ないのに、ずっと体調がスッキリしない。

自分なりに調べて、いろいろ試してはみるものの、一向に回復しない。

そこで、思い切って、漢方のスペシャリストである大幸店薬剤師のSさんに相談してみることにしたのです。

 

冷えやむくみを改善したくて、自己判断で購入した「防己黄耆湯」は、Sさん曰く、水をさばく作用を持つお薬として一般的によく使われるけれど、その時の私の様に、「気」の力が足りていない人が服用すると、逆に体を冷やしてしまい、かえって症状を悪化させてしまうのだそうです。

また、同じ箇所に繰り返し発生する蕁麻疹に関しては、ただ単に、疲れや、何かのアレルギー反応というだけではなく、太陰脾経の気が滞ってることによりおこっている可能性もあるかもしれない…等々・・。

 

いろいろな角度から症状を考察してくださって、少しでも良くなるには、どういう作戦でいこうかな・・と本当に親身になって考えてくださいました。

そして、少し時間はかかるかもしれませんが、その時の様子を見て、症状に合った漢方を変えていきながら、少しずつお薬の効果がでる体の状態に調整していきましょうとのことでした。

 

漢方の相談をじっくりさせていただいた後、Sさんは、優しく微笑みながらおっしゃいました。

 

「しんどいって、思っても良いんですよ」

 

…こんな事でしんどくなってはならない。我慢しなければならない。怒ってはならない。力を抜いてはならない。ならないならないならない。

 

「ねばならない」の大洪水にのまれて、自分がどっぷり溺れていたことに気が付いていませんでした。

 

人は、いつも万全な状態であるはずがないのに、しんどいと思うことや、納得のいかない物事に対して、違和感を感じることすら悪いことだと、自分で勝手に決めつけていたのです。

 

そして、Sさんは、こうも言ってくれました。

「しんどくなったり、違和感を感じたりすることは、全然悪いことではなくて、むしろ、自分の体や心の感覚をしっかり持っているとういう立派なことですよ。どんな感情や痛みも、まずは自分が、ああ、今、自分はこう感じているんだな・・と認めてあげることが大事なんですよ。”ねばならない”は、もっとずっとずっと後でいいんですよ」と。

 

もちろん、人として、医療従事者として、しっかりと気を引き締めて、責任ある行動をしなければいけないのは、もちろん当然の義務です。

でも、それにしても、自分の感情や感覚をないがしろにしていたなあと気づかされました。

 

以前は普通に頑張れたことが出来なくなって、自分はこんなにもだらしない人間だったのかと、ずっと思い悩んでいました。ですが、今回、Sさんの漢方相談を受けさせていただいたことで、今の体調で頑張れないのはむしろ当たり前。体調が良くなれば、自然とやる気は出て来るんものなんだ、という気持ちを思い出せたことが、私の中でとても大きかったです。

これは自分の力だけじゃ本当に難しかった!

 

やはり、想像以上に、体と心は繋がっているのだなあと改めて思いました。

 

みなさんも、一人でどうにもならない時、心配なことがあるときは、どうぞ、大幸店のSさんのように、誠実に、そして真剣に向き合ってくれる人のところに、ご相談に行かれてみてください。

 

以上、今回は八熊店Wがお届けしました。

 

この記事を見た人はこんな記事を読んでいます