医薬品が不足しています
最近、テレビやネット等で医薬品が不足しているとの情報を見聞きしたことがある方も多いと思います。その原因はいくつかありここでは詳細は割愛しますが、その結果2024年2月末時点で、約1万7000品目の医薬品のうち、26.6%で出荷量を調整する「限定出荷」や「供給停止」となっており、薬局としても希望通りに在庫を確保できていない状況が続いています。
○限定出荷とは
・メーカーで作れる薬の総量が決まっているため、今まで使用していた患者様に安定して優先に薬をお渡しするには、今まで納入していた薬局には従来通り納入するけれど、初めて注文をした薬局には納入できないという状況です。継続して服用している患者様にとっては安心できる対応と思われます。
・しかし今まで購入していた薬の量が基本となるため、花粉症やコロナ等で急に使用量が増えてそれに対応する注文をしても、今まで通りの納入量が基本となりますので増えた分は足りなくなることがあります。
・さらにメーカーは限られた数の薬を配分することから、どの薬局にどれくらい納入できるかという時期や量も不安定という状況もおきています。
このため限定出荷となっている薬が記載されている処方箋を薬局にお持ちいただいた場合、患者様にご迷惑をお掛けするケースもあるため簡単にご留意頂きたい点をご説明します。
ご理解頂きたい点は以下のようになります。
①薬局により用意できる薬が異なる
・過去の薬局の購入量により納品量が決まるため、処方箋の薬が初めてでかつ出荷調整品であった場合は、新規で注文してもその薬局には納品してもらえないためご用意する事ができない事があります。
②患者様の負担金額が増減する
・後発品ご希望の患者様であっても後発品が納入未定となっている時で、先発品しか在庫がない場合は患者様のご負担が増える事があります。
・先発品ご希望の患者様であっても先発品が納入未定となっている時で、後発品しか在庫がない場合は患者様のご負担が減る事があります。
③メーカーが変わる
・後発品ご希望の患者様であっても従来の後発品が納入未定となっている時で、異なるメーカーの後発品しか在庫がない場合はメーカーが変更となる事があります。
フリーアクセスが日本の医療制度の良い点でしたが、フリーに来局しても現在は薬局によってご用意できる薬の事情が異なります。ご不明の点は薬剤師にご相談下さい。
*参照:日本製薬団体連合会 HP
ケミストムトウ薬局 戸田店(2024年4月)