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薬を飲むタイミング

 

みなさんこんにちは。
日を追うごとに寒さも和らいで過ごしやすい日が増えてきましたね。
新年度を迎えて新しい環境で体調を崩される方や、春の花粉症に悩まされている方もいらっしゃると思います。
体調不良が続く時や市販薬では治らない時に医療機関にかかると診察や治療と同時にお薬が処方されることがありますが、お薬の飲み方についてあなたはどのくらい知っていますか?

 

・飲み薬はなぜ「食後」が多いの?

 

処方されたお薬を飲むタイミングとして一番馴染み深いのは「食後」ではないでしょうか?
この「食後」とは食事をしてからだいたい20~30分後のことを指します。
食後、私たちの体は食べ物を胃で消化して小腸から栄養を吸収しようとします。その時に一緒に飲むことで、効率的にお薬の成分も吸収できるということです。
また、お薬の成分によってはときどき胃を荒らしてしまうものもあります。
「朝は食べない派だから…」「夜遅くの食事は太るから…」という人も「食後」のお薬が出ている間は何か少しでも食べてからお薬を飲むようにしてくださいね。

 

「食後」が多いのは吸収のしやすさや胃に負担をかけないため!(※1)

※1 薬の飲み忘れを防ぐために食後に設定されている場合などもあります。

 

 

・「食前」?「食間」?「頓服」?これっていつ飲むもの?

 

 

「食後」については前述のとおり食事の後ですが、それ以外のタイミングについてご存じですか?

 

「食前」 食事をとる約30分前

「食間」 食事の約2時間後

「頓服」 決められたタイミングで飲むものではなく、症状や体調によって適宜飲む

 

「食前」に飲むお薬は、食べ物が胃に入る前に飲むことでより効果を発揮しやすくなるお薬です。漢方薬や血糖値の上昇を抑える一部の薬が当てはまります。
「食間」は胃の中に食べ物がない状態で、なおかつお薬を飲んでからもしばらく食事をとらない時間のことを指します。食事中ではなく、「食事と食事の間」と覚えるとわかりやすいですね。
「頓服(とんぷく)」は例えば「熱があるとき」や「吐き気があるとき」などの症状を和らげることが目的です。毎日決まったタイミングで飲むものではないので注意が必要な事があります。

 

薬を飲むタイミングには理由がある!間違えないように確認しよう!

 

 

・薬を決められたタイミングで飲み忘れたらどうすればいいの?

 

たとえば「寝坊したから朝ご飯を食べなかったけど朝食後の薬が出ていた」とか「食前に飲む漢方薬が処方されていたのに、つい忘れて食事を始めてしまった」といった状況は経験がある方も少なくないのではないでしょうか?
「さっき飲まなかった分と合わせて2倍飲めばいいや」と安易に判断するのは危険です。
お薬の効き目は血中濃度が一定以上になることで発揮されますが、自己判断で飲み方を変えてしまうと治りが遅くなることや、内臓に余計な負担をかけてしまうことがあります。
飲み忘れに気が付いた時には、その時点ですぐに1回分の量を服用するのが望ましいとされています。ただしその次の服用のタイミングが近い場合は、次の服用を1回分スキップするほうが体への負担がかかりにくくなります。
また飲み忘れた薬がたくさん余ってしまったり、どうしても服用のタイミングを忘れてしまったりするときは医師か薬剤師にご相談ください。

 

お薬を飲み忘れたら気づいた時点でまず服用しよう!(※2)

※2 決まったタイミング以外で飲むことに注意が必要な場合もあります。

薬剤師へご相談ください。

 

 

いかがでしたか?
病院から処方されるお薬は、症状に合わせて医師が選んでくれたあなた専用のお薬です。
用法と用量を守って正しく使うことで最大限に効果を発揮できるようになっているので、これからは少し意識をしてお薬を使ってみてくださいね!

 

ケミストムトウ薬局 八熊店(2025年4月)

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