2月はどうして30日未満なの？

 

 

2月と言えば一年中でこの月だけ30日未満で終わってしまいますよね。4年毎に「うるう年」があり、時間か何かのずれを調節する為だと聞いた事はあるのですが、当店スタッフもみんな知りませんでしたので調べてみました。

個人的には他の月と比べて給料にお得感があっていいなぁ、と思うん…

…ん、他の月が少ないのか？？

 

本題に戻ります。

 

結論としては、２月が28日しかないのも、4年に1度の「うるう年」に日数が変わるのも、古代ローマで使われていた暦において、現在の2月にあたる月が1年の終わりの月だったためです。

現在の暦の元になっている古代ローマの「ロムルス暦」では月は10しかなく、農業をしない冬の期間には月日が割り振られていませんでした。今の3月から12月にあたる月はありましたが、1月と2月にあたる月はありませんでした。

その後、古代ローマの王、ヌマ・ポンピリウスが制定したとされる「ヌマ暦」では、それまで使われていた10の月にIanuarius（January）とFebruarius（February）の二つの月を追加しました。当時のFebruariusは、現在のような「2番目の月」ではなく1年の最後の月とされており、月の日数は29日か31日でした。その理由は古代ローマにおいて偶数は不吉とされたことなどからだと考えられています。しかし、当時の年末にあたるFebruariusは、祓いや清めの月であったため、不吉な数(偶数)でも良いとされていたようで28日しかありませんでした。「ヌマ暦」では1年が355日しかなく、そのままでは季節と日付がずれていってしまうため、およそ2年に1度「うるう月」を入れていました。「うるう月」の調整の際には、年末のFebruariusを23日か24日とし、その翌日から27日間の「うるう月」を挿入していました。

 

しかし、その後、政治的・経済的な混乱や戦争のためか「うるう月」が正しく挿入されなかった時期があり、ユリウス・カエサルの時代には、暦が季節に比べて2ヶ月以上も進んでしまっていました。そこでカエサルは暦を改革し、平年を365日、4年に1度の「うるう年」を366日とする「ユリウス暦」を制定しました。

 

「ユリウス暦」では、年始はIanuariusと定められ、Februariusは「2番目の月」になりました。日数が29日だった月は、30日または31日へと変更されましたが、Februariusは日数変更なく28日のままになりました。これは、Februariusに宗教的な意味合いの強い祭礼が多く執り行われ、混乱を避けるために変更をしなかったと考えられています。こうして、それぞれの月の日数が現在と同じになりました。

4年に1度「うるう年」を入れて1年の長さを調整する「ユリウス暦」において年の始まりの月はIanuariusですが、当時Februariusが「年末」という意識が根強く残っており、カエサルは「ヌマ暦」と同様に、Februariusに「うるう年」の日数調整を行うようにしました。このため現在でも2月の日数を変えることで「うるう年」の日数調整を行っています。ただし当時は、祭礼を行う日付の変更を避けるため2月24日を2回繰り返していましたが、その後、28日の後に29日を置くように変わり現在に至ります。

 

注：昔の暦については正確に分かっていない部分もあり、まだどの説が正しいとは言い切れませんが、現在有力だと考えられている説を紹介しています。

＜参考文献：国立天文台＞

 

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